2019年12月21日(土) 干支の山 猪子山への縦走                         岡部さん

 足利ICから車で1時間ほどで岩切登山口着。目的の猪子山へは標高500600mあたりを何度もアップダウンを繰り返し、いくつかのピークを越えていく。

最初は静かなせせらぎの渓谷沿いを歩き、途中マンガン鉱石跡の穴がボコボコ空いている山肌が珍しいと思った。

生不動の祠を過ぎるといよいよ山道に入っていく。熊ノ分岐から仙人ヶ岳分岐までけっこう登りで枯葉のジュータンだ。それに目を疑ったが、アカヤシオが咲いていたこと。

思わずカメラのシャッターを切った。

 足利百名山の最高峰仙人ヶ岳頂上には立派な標識があり、展望良く、葉を落とした立木から見通せる風景は冬の醍醐味だ。

 その後、知ノ岳〜宋ノ岳〜猪子山へと変化に富んだ縦走路となる。昔、この山域で山火事があったそうで、いまだ黒く変色した岩、赤むけた山肌をさらした斜面、無残な倒木、根があり、

更生しようとする木々の姿を見ると山は強いと思う。

 珍しいのは植生にマツが多いこと、ツツジも春にはみごとだろう。荒々しく隆起した地層がわかる岩場とマツの緑が印象に残る山塊である。一部大変危険と思われる鎖場もあり、もちろん回避した。

目的であった猪子山(551m)は、表札のような木片がくくりつけられただけのささやかなピークで拍子抜けしたが、下山にかかると眼下に松田川ダムと送電線が徐々に近づき、

なかなかの手応えを感じられた。

 午後からは雨、の予報は運良く外れ、風もなく、人にも会わず、今年の締めに十分な山歩きとなった。